LIVA-Z故障後を見据えたルーター代替検討

2016年4月頃からは、本サーバーのみならずルーターもRaspberry Pi 2B(以下 Pi2B)で運用していたが、偶然見つけたNICが二式実装されている小型PC、LIVA-Zを衝動買い(笑)
2020年10月に、LIVA-Z をルーターとして入れ替えで導入し、すでに5年以上が経過している。

overlayfs を使ってシステムディスクを読み取り専用化しているため、ストレージ寿命の不安は小さいが、一般的にこの手の小型PCは電源周りが先に逝くことが多い。

負荷が低い用途なので、トータルで10年程度は持ちそうではあるものの、「いつかは壊れる」という前提で、次の置き換え候補を考えておくのは無駄ではない。

現状はRaspberry Pi によるWi-Fi AP付 PPPoEルーターの構成にある記事の構成となっているが、暇な年末年始の時間を使い、現在LIVA-Z で運用しているルーター構成をほぼそのまま移植してみた。

●移植した構成

・iptables / ipset を用いたフィルタリング
・各種スクリプト類(更新・定期処理含む)
・常時稼働前提の最低限構成

LIVA-Z 側と極力差が出ないようにし、「置き換えたらどうなるか」をそのまま再現する形にしている。

●処理能力の差は明確

まず感じたのは、純粋な処理能力の差。

特に、

・ipset のアップデート所要時間
・大量ルールを一気に適用する場面

では、LIVA-Z の方が明らかに速い。

この点については ARM SoC の Pi2B が劣るのは当然で、性能面では割り切りが必要になる。

●それでも問題にならない理由

一方で、実運用において重要な スループット に関しては、結果は意外だった。

100Mbps クラスのサービス環境下では、Pi2B でも LIVA-Z と体感上ほとんど差がない

回線速度がボトルネックになる以上、ルーター側のCPU パワーは余剰になりがちだ。
USB NIC を追加した Pi2B でも、スループット面で不満を感じる場面はなかった。

●Pi2Bを代替候補として見る理由

Pi2B をあらためて「LIVA-Z の代替」として見ると、以下の点が大きい。

・低コスト

本体も周辺部品も安価で、壊れても精神的ダメージが少ない。

・構造がシンプル

電解コンデンサレスのボード構成で、経年劣化要因が少ない。

・バックアップと復旧が容易

SDカードを丸ごとバックアップしておけば、故障時も即リカバリ可能。

この 復旧性の高さ は、小型PCにはない安心感がある。

結論:LIVA-Zが止まったら、素直にPiで行く

処理能力では LIVA-Z に及ばないものの、100Mbps 環境でのルーター用途に限れば Pi2B でも十分現実的だという結論になった。

すでに、

・各種アップデート
・SDカードのバックアップ

も完了しており、
あとは「LIVA-Z が止まったら差し替えるだけ」という状態になっており、今後も定期的にアップデートし、いつでも入れ替え可能な状態にしておく。

高性能である必要はない。
低コストで、壊れてもすぐ復旧できる・・・
その条件を満たすなら、次は Raspberry Pi で十分だと思っている。

次は「自分が死ぬまでラズパイ」かも(笑)

追記:設置面積という観点

最後に、設置面積についても触れておきたい。

一般に Raspberry Pi は省スペースという印象があるが、ルーター用途に限って言えば必ずしも有利とは言えない。

比較画像

Pi2B では、
・USB NIC の追加
・ハブ的な配線
・電源ケーブルの取り回し

が必要になり、結果として「ボード単体以上の占有面積」を要する。

一方 LIVA-Z は、

・1Gbps NIC を標準で2ポート搭載
・追加デバイス不要
・筐体内で完結する構成

となっており、設置面積という点ではむしろ LIVA-Z の方が有利に感じられる。

特にルーター用途では、NIC が最初から複数搭載されている点は大きく、この点において LIVA-Z は非常によく出来た構成だと思う。