市場よりも自分と戦う

2025年6月15日に定年リタイアして以来、相場が動く日にはデイトレードを続けている。

2025年1月に信用口座を開設し、非常勤で働きながら約半年、リタイア後に約一年、合わせて一年半が経過したことになる。

去年一年間は、大口機関(ヘッジファンド等)が巨額の資金を投じるAIアルゴリズムによる取引が台頭してきたこともあって、デイトレードの難易度が前年より格段に上がった印象がある。
過去の手法が通用せず、デイトレーダーは退場者続出な状況であった。
自分自身に関しても、前月に30万円利益を出しても翌月にすべて失うといったことを繰り返し、損益はほぼ±0の訓練期間となった。

まあ、初年度で無理をして500万円、1000万円を失い、市場から退場する人も少なくないことを考えれば、優秀な方かもしれない(笑)

なぜデイトレードなのか。

それは、自分の中に「株は泡だ」という認識があり、買ったらすぐ売りたくなってしまうからだ(笑)

今後も経済が順調に成長し、株価がどこまでも上がり続けるという見方もできない。
どうやら自分は投資家には向いていないらしい。

そもそも、中途半端に株を保有することに大きな心理的抵抗がある。

インデックス投資信託でさえ懐疑的なのだ。
もっとも、昨今の狂乱相場では、株を持たなかった機会損失も非常に大きいのだが(笑)

デイトレードであれば、元本(信用保証金)300万円を固定し、レバレッジを活用して回転させれば十分成り立つ。

うまくいけばリスクも比較的限定できる。

もっとも、自分の場合はリタイア後の生活資金は既に確保できているため、デイトレードは暇つぶしの要素も大きい。

退職前は暇をどうして埋めようかと悩んだこともあった。

政府が推進するNISA制度をきっかけに証券口座を開設したのが発端だが、先に述べた通りどうやら投資には向いていないらしい。

その結果が、今のデイトレード生活である(笑)

瞬時の状況判断や市場心理の読み合いは、脳トレとしても悪くない(笑)

現時点では、まだまだ訓練期間に違いない。

しかし、スキルは確実に向上しており、今年に入ってからはプラス損益を維持できている為、年金受給していないにもかかわらず、資産が減らない状況を維持している。
毎月の生活費が低く、12~13万程度であることも資産が減らない要因であるが、デイトレが軌道に乗り、且つ年金受給が始まれば資産は減るどころか増えていく計算だ。

そもそも、年金だけで生活可能な見込みの上、2000万円問題を大きくクリアする貯蓄や保険資産があり、資産を増やす必要もないので、デイトレで資産が減るようであれば止めればよいだけである。

今後安定して利益を積み重ねられるかどうかは、結局のところ「適切な損切り」ができるかにかかっている。

損切りは本能との戦い

損切りが難しい理由は単純だ。

人間の脳は利益を得る喜びよりも、損失を確定させる痛みを強く感じるようにできている。

そのため含み損を抱えると、「もう少し待てば戻るかもしれない」と考え、損失を確定する行為を先延ばしにしてしまう。

一方で、エントリー時には「乗り遅れたくない」という焦りが働く。

結果として、次のような失敗パターンに陥る。

焦って入る

含み損になる

損切りできない

損失拡大

これを克服するには、本能より先にルールを決めておくしかない。

「この価格まで下がったら切る」

それを感情を挟まず機械的に実行する。

また、損切りを失敗と考えるのではなく、「資金を守るための必要経費」と捉えることも重要だ。

市場で生き残るためには、利益を伸ばす技術以上に、損失を限定する技術が求められる。

市場よりも自分と戦う

相場の世界では、市場との戦いよりも、自分自身との戦いの方がはるかに難しい。

焦り、欲、恐怖――

それらは人間が生き残るために備わった本能だが、市場ではしばしば逆に働く。

利益を得る技術とは、市場を読む技術というよりも、自分自身を制御する技術なのかもしれない。

まだ道半ばではあるが、来週以降もまた、本能を乗り越える訓練を続けていこうと思う。

もっとも、市場よりも手強い相手は、自分自身なのだが(笑)