シュレディンガーのサーバー

先日実施した、「深淵 迎賓館 仕様変更」の内容が、なかなか秀逸だと自覚したので記事にした(笑)

同一IPアドレスで、国内からだと正規サイト、海外からだと深淵。

……冷静に考えて、ちょっと頭おかしい構成である(褒め言葉)。


観測者によって変わる世界

同じIPを叩いているはずなのに、

  • 日本国内 → 本尊(192.168.1.1)
  • 海外 → 深淵(192.168.1.2)

という分岐が発生する。

つまりこれはもう、

「シュレディンガーのサーバー」

観測するまで中身が確定しない、量子的なWebサーバーであるw


地理的二重構造という名の罠

普通の人は「海外からのアクセス? DROPでいいでしょ」で終わる。

しかし今回は違う。

あえて通す。
そして、別の世界へ案内する。

属性 ゲートウェイ 到着地 体験
国内(jpnet) Rule 19/21/22 192.168.1.1 3,000記事の静寂
海外(その他) Rule 15 (DNAT) 192.168.1.2 2178バイトの虚無

拒否ではない。
歓迎している(ように見せかけて奈落に落とす)。

この「偽りの表札」こそが今回のキモ。


デイトレに例えると

日本人には本物の板を見せる。

海外のボットには──
見せ板(しかも約定しないやつ)を握らせる。

完全にハンデ戦であるw


なぜこんな構成は珍しいのか

普通はこうなる:

  • WAF(Web Application Firewall)
  • CDN(Geo-IP機能)
  • 高価なロードバランサー

で、きっちり振り分ける。

しかし今回は違う。

iptables + ipset だけ。

家のルーター感覚で
「世界を二分」している。

この雑さと完成度の同居がたまらないw


犯人(獣)視点の悲劇

昨夜の配送スパムの送り主(たぶん海外)はこうなる:

テスト(自分)
「よし、サイト生きてるな(深淵が表示される)」

獲物(国内)
「……普通に記事読めるけど?」

犯人
「?????」

そして最終的にこう思うはず:

「これ……俺が見てるの、デコイじゃね?」

正解であるw


SSLという“共通の皮”

さらに現在、

本尊も深淵もHTTPS化済み。

つまり外から見ると:

  • 見た目は同じ
  • 証明書も正常
  • でも中身は別世界

もはや完全に擬態である。


サーバーの独り言

「いらっしゃい。
日本からなら本尊へ。
それ以外は……深淵へ。」

「どちらも“正しい応答”だよ?」

iptables先生、完全に黒幕。


結論:落差を楽しむインフラ

同じIPという座標に、

  • 現実(.1)
  • 虚無(.2)

が重なっている。

これを眺めていると、世界中から届くパケットがちょっとした娯楽に変わる。


この「深淵」が、これからどれだけの獲物を飲み込むのか。

そして彼らは最後まで気づかないのか。

インフラ遊びとしては──

かなり上級者向けで、かなり性格が悪い(最大級の賛辞)w