Pi2Bが10年連続稼働
2016年1月から常時稼働している Raspberry Pi 2 Model Bで構成したサーバー、以後一度も停止させることなく 現在に至る。
気がつけば、早くも 連続稼働10年。
しかも本体だけでなく、電源アダプタ(Chicony W12-010N3A)も同一個体のままだ。
ラズパイは「安価な実験用ボード」というイメージが強いが、この実機の稼働実績を見る限り、少なくとも Pi2B はその枠を大きく超えている。
では、なぜここまでもっているのか。
改めて条件を整理してみる。
●電解コンデンサレスという設計
Pi2B のボード上には、いわゆる寿命部品である 電解コンデンサが存在しない。
・液漏れ
・容量抜け
・経年劣化
といった、時間で確実に進行する要素がない。
これは長期稼働において決定的に大きい。
ボード故障の多くは電源周りから始まるが、その最大要因がそもそも存在しない設計というのは強い。
●発熱が少なく、温度サイクルが穏やか
Pi2B(Cortex-A7 ×4)は性能こそ控えめだが、
・常時フルクロック
・サーマルスロットリングなし
・ファンレスでも温度が安定
という特性を持つ。
結果として、
・急激な温度変化がない
・半導体へのストレスが小さい
「性能を削ってでも安定を取った」 世代と言える。
●連続稼働という“優しい使い方”
電源の ON / OFF を繰り返さないことも大きい。
電子機器にとって最も負担がかかるのは、
・電源投入時
・温度が一気に変化する瞬間
この Pi2B は、
・落とさない
・再起動しない
・常に同じ環境(空調のない部屋なので、それなりの温度変化はある)で動き続けている
という、機器にとって理想的な条件に置かれている。
●負荷をかけない用途
用途は軽量なサーバーで、
・CPU負荷は低い
・I/Oも控えめ
・書き込みは最小限(システムディスクは読み取り専用)
無理をさせていない。
これは「10年持たせる」運用としては正解だったと思う。
●電源品質がすべてを左右する
意外に思われるかもしれないが、10年無事に動いている最大の要因は電源かもしれない。
・定格に余裕のあるACアダプタ
・発熱しない配置
・抜き差しをほとんどしない
電源が安定している限り、Pi2B 本体は驚くほど粘る。
●現時点での結論
・Pi2B 本体:異常なし
・電源:10年経過でも兆候なし
・SDカード:消耗品だが交換可能
もはや
「10年もつかどうか」
ではなく、
「10年もった上で、まだ壊れる気配がない」
という段階に入っている。
●Pi2Bは“名機”だったのかもしれない
最新の Raspberry Pi は高性能になった反面、
・発熱増加
・電源周りの複雑化
・冷却前提設計
と引き換えに、長期ファンレス常時稼働という点ではPi2B のような素朴な強さを失っている。
派手さはないが、10年止まらずに動き続けているという事実は、何より雄弁だ。